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            特集記事 海外での語学上達法(2004/11)
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海外で生活している皆さんにとって、語学の習得を目標としている方は多いと思います。その語学上達法も日々、試行錯誤されているのではないでしょうか。そこで今月はインターンの皆さんからの言葉に関する体験談と語学上達法をご紹介したいと思います。

●言葉に関する体験談

★ニュージーランド スクールプログラム

到着して間もない頃は、周りの人々の会話が早すぎて全く理解できませんでした。しばしば筆談に代わったり、申し訳ない位、聞き返したりしていましたが最近ではそれもだんだんと減り、耳が慣れてきたように思います。もちろんまだまだ普通の会話に付いていくことはできませんが、わからないことは素直に聞き返し、「もっとゆっくりお願いします。」と言えば、周りの人は快く応じてくれます。一つ一つ確実に理解していくことが英語上達の近道なのだろうと感じました。また英語が上手く喋れないことに物怖じせずに、拙いながらも周りの人達とコミュニケーションを取る事は本当に大切だと感じています。

★アメリカ カルチャープログラム

周りに日本人が全くいないので、疎外感を感じることも勿論よくあります。特に休憩時間でのスタッフルームやホストファミリーの友人に会いに行った時などです。何十分もの間、自分だけ黙らざるを得ない状況になる事もよくありますが、これも勉強の一つだと思ってヒアリングに集中するようにしています。時々「あなたにはわからないだろうに、ごめんなさいね。」と言われることもありますが、「私は聞き取りの勉強になるから構わず続けて。」と言っています。その状況を不快に感じたりもしますが、自分が望んだことなので嫌な顔は絶対に見せないよう、心がけは常にしています。

★オーストラリア スクールプログラム

海外生活を始めてそろそろ1ヶ月が経過する。英語の上達は全く感じることが出来ず、かなり焦っている。よく3ヶ月くらいすると話の内容はわかり始めるとあるが、私もそうなれるのだろうか。会話も上手に出来ないし、テレビを見ても内容がよくわからないから面白くないし、やる事もそんなにない。時々、「本当に私のしたかった事はこういう事なのか?」という思いにかられる。日本にいたら、家族もいるし仕事もあって忙しいけど充実してたし、食べたい物も見たい映画も好きな時に出掛けられるし、便利だった。こういう不都合さは覚悟して来たつもりではあったのに、改めて日本の便利さと豊かさを感じずにはいられない。たまに家族からのEメールや友人からのEメールで優しい言葉をもらったりすると、ちょっと泣きそうになる。もちろん私は泣き言をみんなに言って回っているわけではないけど、親しい人達にはわかってしまうかもしれない。それでも自分の夢だった事を今始めたわけだから、もっと楽しまないともったいない。日本の良い所を再発見できるということは、それと同時にきっと日本には無い所、オーストラリアの優れている所をたくさん見つけられるという事なのだろう。だからもうちょっと自分を奮い立たせて、色々と行動を起こして楽しい事を見つけよう。それが当面の目標です。


●具体的な語学上達法

★オーストラリア スクールプログラム

常に携帯できるメモ帳をお持ちになる事をお勧めします。学校でコミュニケーションをとっている時、分からない単語、ネイティブが使う便利な言いまわしを忘れないうちに書きとめ、家に帰り、自分で復習したり、ホストファミリーに質問してコミュニケーションを図ってます。それと予め授業時に子供達から予測される質問や、生活を送る上で聞かれるであろう質問に対し、事前に英語で考えをまとめておくと、いざという時まごつきません。あと、せっかくオーストラリアにいるのだから、一日の終わりに英語で日記をつけてます。まだ効果があるかわかりませんが、出来る事からちょっとずつ始めてます。

★アメリカ カルチャープログラム

生活上で覚えたフレーズなどを音読して口で覚えることが大事。フレーズ以外にも、何冊かリスニング用の教材を持ち込んでいるので、リスニングCDなどを流し、スクリプトを目で追いながら声に出す方法も効果的です。アメリカではテレビやレンタルビデオにも耳の不自由な人のためにスクリプト機能があり、リモコンのボタン一つで画面の下の方に英語のスクリプトを表示することができる。これによって英語の音とスペルを一致させる作業ができるので、とても役立ってます。

★カナダ スクールプログラム

まず大前提として、英語圏で日本人のいない環境であっても、自然に英語力がつく事はまずない。ホストファミリーとの会話も最低限の言葉で済むし、授業だって案外同じような言い回しで出来てしまう。ホストファミリーと出来るだけ多くの会話を持つのはもちろん、授業も折紙などジェスチャーで通じてしまうものばかりでなく、なるべく説明の多いビデオや写真を使った授業で、自分の言葉で説明する訓練をしていくのが良いと思う。私もサザエさんの10分のショートストーリーのあらすじの説明だけで相当苦労したが良い勉強になった。

★イギリス ランゲージ&プラクティス

やはりラジオはBGMのように毎日聞いている。テレビのホームドラマもその国のライフスタイルやスラングがわかる。本、新聞などを音読してホストファミリーに聞いてもらい、発音を直してもらったり、わからない単語の意味を教えてもらった。そして常に「こういう風に言いたいときは英語で何て言うのだろう?」と考えるようにして、後で調べて、その表現を頭に叩き込んだ。そして覚えた表現を実際に使うと、もう忘れない。とにかく、頭にインプットしたものをちゃんとアウトプットすることが大事。

★カナダ スクールプログラム

こちらに来たばかりのころは、ホストファミリーの留守中に電話に出ることを躊躇していたが、今は出来るだけ出るようにしている。もしこれから英語を使って仕事がしたいと思っているのなら、電話での英会話は必須のスキルだと思う。もちろん上手く対応できなくて落ち込むこともあるけど、今のうちに慣れて度胸をつけておけば、後々楽になる。

◆電話応対参考サイト
< http://www.alc.co.jp/eng/newsbiz/expression/index.html >

★ニュージーランド スクールプログラム

こちらに来て思うことは、周りの人は、当たり前だけど私に対して日本に関する知識を期待している。でもこちらに来て、いかに自分が日本に関する知識が乏しいか本当に思い知らされる。異国で自国の文化を知るということでしょうか。どうせ覚えるなら、日本を説明する英文を覚えるようにしている。そして日本の事を英語で説明できるプロフェッショナルになりたい。

★アメリカ スクールプログラム

インターンは余るほど自由時間があるのだから、その時間を最大限に利用するすべきである。私の場合、学校でホストマザーの迎えを待つまでの数時間の空きを勉強時間にあてた。勉強内容は、

・NPR(公共ラジオ放送局)を毎日最低30分聞く。
・ローカル新聞記事(広告、求人欄も)を毎日最低一つは読む。
・TOEICのテキストをやる。

というもの。ラジオは安く買えるし、新聞も学校にたくさんある。USA TODAY
だって、50セントで買える。それくらいの投資は私のような貧乏インターンでも惜しくないはず。スターバックスのコーヒーを1杯我慢すれば、1週間分の新聞が買えるのだ。また1日1時間はCNNをメインにテレビやビデオを見るようにしている。CNNならホームページで内容が確認できるので利用価値大。と同時に「ホストファミリーとの時間が最優先」でもある。きちんと時間配分し、その場でやるべきことを集中してやれば、勉強も授業もホストとのコミュニケーションも十分、両立可能だと思う。こちらでゆとりがありすぎ、時間を持て余す人もいると聞くが、これだけ恵まれた環境にいながらもったいない話である。ESLに通わなくても十分独学で勉強は可能だ。今どき1年程度の海外研修は珍しくない。もしインターン活動を後へつなげたいなら、使えるものは何でも使い、時間を有効活用したらどうだろうか。この活動を生かすも殺すも皆さん次第。私も帰国まで頑張ろうと思う。


以上、参考になりましたでしょうか。語学は、ただ海外で生活しているだけで身につくものではありません。いかに身近な工夫をするか、ネイティブとどのようにして交流していくかなどの環境作りが重要になってくるのではないでしょうか。