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体験談 カナダ 「高校生について」 ★ スクールプログラム 長山和恵さん ☆ 私は、今年1月から高校3年生のクラスを教えてきました。彼らについて思うこと は、皆いい子だということ。日本の高校生よりも確かに大人びて見えますが、は しゃいだり、ジョークを言っているのを見ると、変わらないぁ、と思います。期待 以上に、ここの子供達は素直で親しみやすかったです。中学3年生の子供達ともよ く話をしましたが、彼らは日本のアニメやマンガの大ファンです。そこから日本好 きが始まっている様子。もちろん任天堂も大好き。日本語のクラスをとったり、日 本に交換留学で短期滞在したりで、日本語文化や日本語に徐々に興味を持つんです ね。高校3年生にもなると、暇な時間にインターネットで、日本に関するサイトに 行くようで、面白いshort movie などを見せてくれます。 日本の子供達と違うことといえば、自宅で勉強をしない、宿題、提出物もあまり気 にしない。テスト準備もしない。先生は友達感覚?というところでしょうか。テス ト勉強をしないで、80-90%もとるんですから、頭がいいといえばいいんでしょう。 きっと好きなことは伸ばして、嫌いなことは手をつけないという、こちらの環境の せいかもしれません。日本だと「苦手科目克服!」とかいって、努力して伸ばしま すが、こちらは素質を重視する文化だと思いました。子供達から先生を見る目に、 "respect" はありませんが、慣れてしまえば、逆に、日本よりも親密な教師と子供 の関係が出来上がっているのでは?と感じます。つまり権威なんていうものが存在 しない、一人と一人、同レベルでの話し合いが成り立つということです。もちろん 教師はプロですから、子供と同じレベルという訳ではなく、コントロールしている はずですが。 素質重視のいい点は、子供同士、他人のマイナスも受け入れている、とういう点で しょうか。日本だとどうしても比較、競争になってしまうと思います。どちらが良 い悪い、ということではなく、ただ言語的、文化的、社会構造的な違いを子供に反 映して見せてもらえて、新たな発見でした。 |