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体験談

アメリカ 「幸せ誕生日」

★ 世界インターン  畠山浩子さん ☆


昨年10月からの研修も今月で最後となり、次の研修校も決まり、移動準備や最後
の授業で何をしようかなと考えている最中の今月10日が私の誕生日でした。アメ
リカでは誕生日はとっても大切なイベントで、学校の各クラスの壁には全員の誕生
日がいつか分かるように各月と生徒の名前、日にちが貼ってあります。で、その日
が誕生日の子はドーナツやケーキを学校に持参してみんなに振舞うということが当
たり前のように行われています。ドーナツを配るために親が学校に来ることも珍し
くはありません。日本にいた時には、家族や友人からおめでとうの電話やメールを
もらうくらいで特別なことはほとんど何もなく、ああ今年も誕生日が来たなあとし
みじみ思うくらいでここ数年過ごしてきていました。

さて私の誕生日の当日、朝起きたときにコーヒーメーカーの側にあったHappy
Birthdayのメモに始まり、学校に行く時のスクールバスの中での"Happy Birthday"
の合唱、学校に着いてからもなんでこんなに大勢の人が知っているんだろう、と思
うくらい生徒からも先生やスタッフの人からも"Happy Birthday"を聞きました。今
までで、誕生日のその日にこれだけたくさんの「誕生日おめでとう」を聞いたのは、
大げさではなく初めてのことだったと思います。しかも、幼稚園から4年生まで授
業をしているクラスの子が、塗り絵のバースデーケーキを作って持ってきてくれた
り、手作りのバースデーカードをもって来てくれたり、カードの中には授業が楽し
い、次が楽しみ、日本に行きたくなった、中学校にも一緒に来てくれるといいのに、
などなど、読んでいて涙が出るくらいうれしい言葉がたくさんありました。書道の
授業で書いた「希望」「平和」の文字を書いてくれたり、"Happy Birthday"を辞書
で調べて日本語で書いてくれたり。(ちなみにHappy Birthdayの訳は「幸せ誕生日」)
自分の名前を日本語で書いてくれたり。

アメリカに来る前、授業は不安で仕方なかったけど、今は喜んでもらえて、ほんと
によかったし、5ヶ月の研修期間の最後の月に、自分の誕生日があるということが、
ほんとに素敵な偶然だったと思いました。