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       H E L L O  I N T E R N

              November 2001
                Vol. 71


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===== 11月号もくじ =====

 ★IIPよりメッセージ 「みなさんへ」
 ★IIPより報告    
  「同時テロ事件発生後の米国インターンの無事ご報告」
 ★インターン・リポート 「インターンとして思うこと」
             「アメリカの教育現場から」
             「ボランティア体験」
             「私のともだち」
 ★海外生活Q&A    「日本人の宗教観」

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★ IIPよりメッセージ 

「みなさんへ」

今回のアメリカ同時多発テロでは、生々しい映像を伴った現地の惨状が
リアルタイムで日本にも報道され、世界がいっそう身近に感じられました。
また、同時に世界の平和が遠のいてしまったような気がして、残念でなり
ません。
同じ地球に住みながら、どうして人間はこのような過ちを何度も繰り返す
のでしょうか。
以下にアメリカと日本に関係の深い日本人女性二人の「平和に対する思い」
を紹介させていただきます。

インターンシップ・プログラムスの元名誉会長、故ハル・ライシャワーさ
んは次のような言葉を私たちに託しました。

「いつか国境をなくしたい」

「世界の国々がますます身近になるにつれ、人々が平和に共存して生きよ
うとすれば、私たちは真の国際人になることを学ばなければなりません。
これはとりもなおさず私たち一人ひとりが他国のこと例えば、人間、文化、
歴史、希望、そして人々が直面している問題などを学び、理解する努力を
しなければならない、ということです。
世界平和を維持するためには、国際理解こそが最も重要であるという確信
をもって、この有意義なプログラムを紹介してください。」

インターンシップ・プログラムスはこの精神に則り、今後も「人と人と」
の交流活動を積極的に推進してまいりたいと思っています。

もう一人の日本人女性は、以前にIIPの広報誌の取材に協力していただ
いたオノ・ヨーコさんです。
9月26日付けのニューヨークタイムズ紙の一面に故ジョンレノンの「イ
マジン」の歌詞の一行広告で平和を訴え、反響を呼んでいます。取材でお
応えいただいたコメントをご紹介します。

「私が留学した頃はひどい時代でしたよ。当時、パーティなんかで話をす
るでしょ。大学出の人でも日本について知ってることといったら「フジヤ
マ」「ゲイシャ」だけでしたから。日本には電話はあるのかとか、自動車
はと聞くの。驚いてしまったわ。でもそういう意味では私は東洋人の一人
として東と西の橋渡しをしてきたようなものね。ジョンと私が出会ったっ
てことも、私が東洋人であり女であり、彼は西洋の人で男性であり、労働
者階級から来ているとかいろんな違いがあった。でも触れ合ってみると二
人とも中身は、魂は同じであるとわかったの。人種の違いなんて、問題じゃ
ないって。私たちにはそれをほかの人たちに見せたいという気持ちがあっ
たんですね。」

    「今、世界に飛び立つあなたへ」(オノ・ヨーコ)    

(BE-MOOK「海外生活応援マガジンBe!」より転載 interview/田中えり子)


世界平和を願う真の国際人になるために、他国で起きるさまざまな事件に
対し、他国の人々の痛みを感じ、この悲しみを共有し、平和に共存するこ
とを願ってやみません。

        インターナショナル・インターンシップ・プログラムス

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★ IIPより報告

「同時テロ事件発生後の米国インターンの無事ご報告」

米国での同時多発テロ事件発生時、約130名の方が米国にてインターン
活動をされていましたが、参加者および関係者は全員無事であることをご
報告いたします。

今後も、皆さんが活動を通し、世界を広げられ、また、皆さんや皆さんの
活動を通し、現地の方が、世界を広げられることを願い、IIPは東京事
務所を中心に、引き続きしっかりサポートをしていきますので、どうぞご
安心ください。

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★ インターン・レポート

「インターンとして思うこと」

テロ事件について、今後の世界の動きについて、インターンとしてどのよ
うに捉えているのか。活動中の方から、USAに限らず世界各国から、多
くの意見が寄せられました。その中からいくつかをご紹介します。

■ スクールインターン 川崎 敬一 (オーストラリア) ■

アメリカでものすごい事件が9月11日にありました。貿易センタービル
とペンタゴンがハイジャックされた飛行機に激突、破壊されました。9月
12日の朝のニュースでそのことを知りました。オーストラリアでも一日
中扱っていました。学校(研修先)でも、6年生のクラスで担任の先生が
アメリカで何が起こったのか説明し、生徒と話し合っているのを見ました。

ショックでした。私は学生の頃から社会科が得意ではなく政治や経済、ま
た国際情勢などはあまり興味がありませんでした。が、今回のことで、
もっと関心を持つべきだと改めて思いました。今も緊張した状態が続いて
います。毎日テレビでニュースを見ています。
インターンとして、日本語・日本文化を世界の人々にと、4月に出発して
から5ヶ月。外国の治安を心配する親に「大丈夫。滅多にないって。」と
気軽に答えていた自分をいくらか平和ボケしていたと考えます。ふと気を
抜いたときに、トラブルに巻き込まれるケースが多いと思うので、注意し
なければならないと再認識しました。

今、ニュースを見ていて思うことは、先月起こった事件はあまりにひどく
悲しい出来事です。だけれども、戦争が始まるようなことはして欲しくな
い。世界にはたくさんの人が生きていて、それぞれの理由で金銭的、物質
的、心理的に恵まれていない人がいて、互いに意見が違ったり、宗教の違
いもあったりで、なかなか世界平和は実現させるのに難しい。だけど、だ
からこそ、これまでの過ちを反省して、今は互いの違いを理解し合おうと
している真っ最中じゃないか!
自分は今、オーストラリアにいて、今回のことに直接係わるような貢献は
できないけれど、国際的な視野を持つインターンとして上記のようなこと
も考えながら、研修していこうと思います。

■ カレッジプログラム 篠崎 ひとみ (オーストラリア) ■

アメリカのテロ事件が起こり、とても心が痛んでいます。私自身、大学の
時にアメリカに留学していていたこともありますし、ピッツバーグで墜落
した所の近くに住んでいる友達もいるためすごく心配しています。

私のいる学校は大使館で働いている家庭の子供達がわりと多く、子供達が
この事件によってその国の子供を差別したりしないようにと忠告がありま
した。またNEWSを見ていてもアフガニスタンやその国の人達は街を歩
くのが、とても恐いと言っていました。

WTCにはいろんな国の会社が入っているし、いろんな国の人が亡くなっ
ています。これは、アメリカとアラブ地域との間だけの問題ではなく世界
の問題だと思います。アメリカは復讐すると言っていますが、テロリスト
の国には良い人も勿論沢山います。日本もアメリカに協力すると言ってい
ますが、これ以上犠牲者が出ないように国の偉い人達は良く考えて欲しい
と毎日祈っています。

アメリカでインターンをしている人達も毎日不安だと思いますが、子供達
を励ます為にも頑張って欲しいと思います。

■ ビジネスプログラム 笹 広美 (スウェーデン) ■

丁度このレポートを書いている時、アメリカのNYとワシントンDCでテ
ロがあり、多くの方が亡くなられました。この衝撃的なニュースはすぐに
世界をかけ巡り、遠くスウェーデンで研修している私も同日の午後4時頃
知り、ショックを受けました。

スウェーデンはソシアルデモクラシー(社会民主主義)の国で世界的に有
名な中立国でもあります。だから戦争やテロとは縁遠い立場かもしれませ
んが、私はKOMUNX(国民学校)に通っていて、多くの移民のクラス
メートがいます。イラク、ボスニア、ユーゴスラビア、トルコetc・・
勿論、スウェーデン人と結婚して移り住んでいる外国人もいます。スウェ
ーデンは多くの移民を受け入れているので、私も様々な国の友達ができて、
とても充実していますが、今回の事件で世界には色々な意見がある事が学
べました。
これは日本にいて、日本人の友人や知り合いしかいない状況では想像でき
ない、本当の声です。
確かに、今日TVが普及して今回の事件もオンタイムで見れましたが、で
もそれはCNNやBBCなどアメリカやヨーロッパのTV局のものではな
いでしょうか?私自身、BBCワールドをチェックしている状況ですから、
後は各国のTV局ぐらいだと思います。でも、それは、ワンサイドでこの
事件についての公式見解と、またアメリカに同情的な意見が多いのではな
いでしょうか?確かにテロは許されるべきではなく、亡くなられた方には
哀悼を申し上げます。
が、一方のサイドであるアラブ諸国、私のクラスメートのイラクから来た
人達は別の意見があり、学校でもディスカッションしました。とはいえ、
私達のスウェーデン語のレベルでは、とてもディスカッションのレベルま
では遠かったのですが、それでも、みんなは一生懸命意見を言っていまし
た。
彼らの家族や知り合いがイラクでアメリカ軍に殺されているという事実は、
別の意味で衝撃でした。クラスメートに「君は、一体何人のイラク人がア
メリカ軍に殺されたか知ってるか?」と問われて答えられない自分を恥ず
かしく思いました。
世界中がアメリカに賛成ではないと思い知らされた事件でした。そして、
テロや戦争は決して何も解決しないし、そうやって報復しても、また報復
があって、決して終わらない悲劇的なゲームである事も、その友人の言葉
で思い知らされました。
また、海外で1人暮らしをしているリスクや家族・友人の心配を思い、私
の研修が無事に終わり、帰国できる事を願いました。

■ スクールプログラム 戸上 彩 (NZ) ■

少し前になりますが、日本政府が「日本は、米国がたとえ戦争という方法
に出ようとも、支援する」というようなことをコメントしていましたよね。
ですが、このコメントに対して、ホストマザーからは、「日本は、原爆を
受けたことのある唯一の国なのだから、どの国よりも強く戦争に反対すべ
きではないか。」と言われました。
私もそう思う、との返事をしましたが、NZでは「戦争には反対、米国は
気の毒だったけれど」という意見が、多いようです。
私は、ホストには、「アフガニスタンの人たちは、”米国は敵”との教育
しか受けてこれなかったのだろうと思う。それならば、もっと民主的な教
育を受けているはずの米国の人たちには、もっと別の手段での解決を模索
して欲しい。」と伝えました。

一日も早い解決を願っています。

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「アメリカの教育現場から」

アメリカの教育現場より、
「先生方はこの事件を、ただのNEWSとしてとらえるのではなく、倫理
観、価値観を慎重に伝えています。日本との対応の仕方の違いに驚きまし
た。」とのレポートをご紹介します。

■ スクールプログラム 新倉 佐知子 (アメリカ) ■

9月11日のNYとDCのテロ事件はオレゴンでは早朝の時間だったので、
学校に行ってから知りました。すぐに緊急職員会議が開かれました。その
日は、時間割を変更して、朝のHRを長く取り、生徒に事件の状況と、一
人一人がどのように考えていくのか問いかけていました。オレゴンは西海
岸で現地からも遠く、特にCreswellは田舎なので、生徒の中には実感の薄
い子も多いようでした。
先生方の指導の中に「これは、映画やテレビゲームではなく、現実なんだ!
真剣に事態の大変さをとらえてほしい!」と何度も訴えていました。
また、テロのことから、身近な人との関わりについて教えていました。
「もし、自分が何かを訴えたいこと、悩んでいること、不満があったら、
暴力ではなく、他に手段はないのだろうか?君達ならどうする?」という、
問いかけに、生徒は「話し合う」「10数えて、自分が何をしなければな
らないか、見つめる時間を作る」と答えていました。
正直、私にとって最初にテロ事件を聞いた時、映画の世界の出来事のよう
に捉えていました。先生方の慎重で、的確な対応に感心しました。

日本で私が教師をしていた時に、丁度似たような経験をしました。「オウ
ムによる地下鉄サリン事件」です。でも、先生方の対応はワイドショーと
同じで、特に生徒への特別な指導があったとは記憶にないです。

こちらでは、テロや暴力に対してとても慎重に考えています。
数年前に起きた中学校での生徒による銃乱射事件では隣町の学校らしいで
す。田舎だから、政治や経済の中心ではないので、特にテロや大きな組織
に狙われる理由は無いと言われていますが、危険は誰の心の中にもあると
思います。
(ちなみに、こちらでは避難訓練の中に「銃攻撃に対して」というのがあ
り驚きました)安全な日本とは違うのだと、本当に感じています。でも、
今回のことはアメリカだけの問題ではなく、世界の問題なのだと思います。

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「ボランティア体験」

NYでの宿泊、食事提供をはじめとするボランティアが、テロ事件直後、
迅速に集まり活動しているとの報道が日本でもされていますが、活動中の
方からも「実際ボランティアに参加した」、「研修先がボランティア活動
を行った」などの報告が届いています。

■ スクールプログラム 山田 麻衣子 (UK) ■

今回のアメリカのテロ事件、本当にショックでした。
今でも毎日ニュースで報道されていますが、NEWSの英語を正確に聞き
取ることはまだまだ難しいので、ホストファミリーにいつもゆっくり説明
してもらっています。
そして、そんな中、私の参加しているDevon Fire and Rescue Service 
Military Bandのメンバーから、「チャリティーコンサート」をやろうと
いう声があがりました。
私たちは毎週木曜日に練習しているのですが、9/11(火)にテロ事件
が起こり、その同じ週の練習時にコンサートの話が出て、土曜日にExeter
(Devon州の州都)でコンサートを行うという行動のはやさに驚いてしまい
ました。
しかも、急な話だったにもかかわらずメンバーもほとんどそろい、約2時
間、風の強い中、外で演奏しました。人通りが多くはなかったのですが、
500ポンドほど集まり、代表の方がUSAへ送ったということです。

私は、中・高とも6年間ブラスバンド部に所属していて、日本では今でも
時々仲間で演奏したりするのですが、きっとこういうチャリティー
コンサートに参加するということはなかったのではないかと思います。
そこまでのすばやい行動力・決断力がないのです。
きっと、どこかの銀行に開設された”アメリカテロ事件義援金口座”なる
ものにお金を送金するくらいしかできなかったと思います。

ですから、今回、このような活動に参加できたことで自分で行動する大切
さを勉強させていただけたと思っています。皆さんが心を痛めているこの
事件の中で、「少しでも私たちの演奏する音楽が役立っていればいいです
よね」とメンバーの方々と話していました。

できることを少しずつ、日本ではなくこの地で始められたことに感動して
います。言葉は違っても音楽は世界共通、ですね。

■ ビジネスプログラム 小林 寿美子 (カナダ) ■

NYのテロ事件ですが、皆思ったのではないかと思いますが、まるで映画
のワンシーンを見ているようで、2〜3日はまだ信じられなかったし、夢
であってほしいと切に願いました。私は今週末、日本からお友達を迎える
予定で一緒にプリンスエドワード島へ2泊3日に行くつもりでした。彼女
はここHalifayへ来る前に一週間ほどNYのやはり友人宅に滞在し、モン
トリオール経由でここへ来る筈だったのですが、まあ、ともかく彼女が無
事なのでホットしています。張り切っていろいろ計画していたのでとても
残念ですが、犠牲者の家族や関係者の悲しみに比べれば何でもないことな
ので。それにもしかしたら遅れてくるかもしれないのです。

事件当日、アメリカの空港が全て閉鎖されてしまった為、カナダの主要な
空港に国際線だけが緊急着陸をしました。Halifay Airportには5000
人以上の人が降り立ち、一時ものすごい人でごった返していたそうです。
それらの人々を急きょホテルに収容するのは不可能で、市内の大きな大学
の寮も利用されました。それでも足りず、一般家庭が名乗りをあげ、ベッ
トと食事を提供したとNEWSでやっていました。私の同僚にも、乗客を
預かった人が一人いました。私のいるセントメアリーズ大学の寮にも
150人の乗客が泊まり、急きょ集められた学生ボランティアが深夜遅く
までかかって、ベット作りや食事のお世話をしたそうです。たまたま、私
の上司の一人が彼らの指揮をし、その中の日本人学生が2人いて彼らがと
てもよく働いてくれて、非常に助かったと私に話してくれました。翌日、
学長から長いメッセージが全員にあり、皆んなの素晴らしい協力に感謝し
ていること、キャンパス内で乗客らしい人を見かけたらどうか暖かい言葉
をかけてほしいこと(私はここの人達は学長が言及しなくてもやると思い
ます)不足してきている献血への協力、隣人として非常に心を痛めている
こと、又、学内でも追悼サービスを行うことなどがアナウンスされました。
翌日、その追悼サービスに同僚達と一緒に私も参加したのですが、
モーツァルトのレクイエムがBGMとして流れ、神父さんのお言葉と賛美
歌、キャンドルサービスが行われ、すすり泣いている人が多くいました。
日本の様子も家族やインターネットを通しある程度わかっているつもりで
すが、いくら遠い国のこととはいえ、報道ばかりではなく、もう少し
Sympathyを形に表したらどうかなと思いました。
それに今回は決して人ごとではないはずです。本当に悲しいひどい事件で
すが、報復措置も始まるでしょうし、悲しんでばかりはいられず、最新の
情報を得るようにしなければと思っています。毎日、遅くまでついニュー
スをみてしまうので、今週は寝不足です。

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「私のともだち」

巻頭のオノ・ヨーコさんのメッセージで、「触れ合ってみると二人とも中
身は、魂は同じであるとわかったの。人種の違いなんて、問題じゃないっ
て。」
インターンの方は実感しているのではないでしょうか。そんなレポートを
最後に一つご紹介します。

■ スクールプログラム 菅原 彩子 (オーストラリア) ■

私が現在滞在している家庭には、セカンダリーに通っている女の子が1人、
私と同じプライマリーに通っている女の子と男の子の全部で3人の子供が
います。3人とも、とても人なつっこく、仲良くさせて頂いています。
特に真ん中の女の子(G6)は、私がこの家に滞在する前から仲がよく、
今ではよく2人で犬の散歩に出掛けたり、図書館やビデオショップに行っ
たりします。ある日、2人で家の近くの公園を散歩していた時、何の話に
ついて、話していたかは忘れましたが、私がふと、
「私はForeignerだから・・・」といった様な事を言うと、彼女は、
「あなたはForeignerじゃない。」「あやこは私のともだち!」「もし、
私があやこをだれかに紹介する時、”こちらが外国人のあやこです”では
なく、”こちらが友達のあやこです”と言うよ!」と言ってくれました。
まだ、小学生ながらかなりの気の遣い様と・・。とっても心があたたかく
なりました。子供は不思議な力を持っています。

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★ 海外生活Q&A

今月のケーススタディ
 「日本人の宗教観」

先日アメリカでショッキングなテロ事件が起きました。その背景には宗教
的な対立もあります。そこで今回は、日本人の宗教観について考えてみた
いと思います。

臨床心理学者の河合隼雄氏は、日本人の宗教性について以下のように述べ
ていらっしゃいます。
「オウム事件があったりして、宗教というと、うさんくさいと思う人が日
本人には多いが、外国に行くと感じはまったく異なる。
グローバリゼーションの波が強くなって、日本も島国の中で一人よがりの
事は言っておれず、誰もが外国人と付き合う可能性がある、と思っていて
いいくらいなので、この事は知っておいて欲しいが、たとえば、アメリカ
に行くと「あなたの宗教は何か」と訊かれる事は多い。「無宗教」などと
いうと、まさに「うさんくさい」と思われる。そこで、「仏教」と答える
と、お寺は何曜日にいくかとか、経典は何で、どのように読むかとか、戒
律について等と次々と訊かれ、すべてについてあいまいに答えていると、
「それで宗教なのか」と疑問をなげかけられる。あるいは、イスラムの国
に行くと、「我々は一日に5回神に祈っているが、その間に日本人は働い
てお金もうけをしている」というので、エコノミックアニマルなどと言わ
れたりする。
これらの人に日本人の宗教のことを説明する際に、私は次のように言って
いた。日本は宗教と日常生活が微妙に重なりあっている国で、たとえば
「もったいない」などという言葉を日常に使っているが、これは仏教的な
意味の濃い言葉である。あるいは、華道、茶道などという表現があるよう
に、花を生けたり、お茶を飲んだりする日常の動作にも、宗教的な体験や
感覚が入り込んでいる。
このような例をいろいろとあげて説明すると、なるほどと納得してくれる
人が多い。インドの作家、ニルマル・ヴァルマーさんは、ヒンドゥーの人
たちにとって、日常生活のすべてがいかに宗教と結びついているかを語っ
て下さった。ヒンドゥーの人たちの言う「法(ダルマ)」というのは、日
常のしきたりも宗教的な生き方も哲学も何もかもを含みこんでいて、それ
らを体得して、ヒンドゥーの人たちは悠々と生きているのだ。
アメリカ先住民のシャーマンの中には、「我々には宗教という言葉がない」
と言う人もいた。つまり、生活そのものが宗教的なので、わざわざ「宗教」
などと言う必要がないのだ。
ごく大ざっぱな言い方をすると、日本人にとっての宗教は、一神教の人た
ちと、アメリカ先住民やヒンドゥーの人たちとの中間にある、ということ
になるだろう。」(毎日新聞掲載より抜粋)。

日本における習慣や言葉、季節の行事などには、宗教に関連するものが多
いと思います。
食事の時、私達が普通に使う「いただきます」などもその一つです。でも
それを根本的に学んだり考えたりする機会が少ない為、単なる習慣として
見過ごされているのではないでしょうか。
インターンの中にも「私は宗教を信じていません。興味もありません。…
外国の人と交流するのがプログラムの目的なのでしょうが、その外国人を
理解し、交流の為に、宗教まで従う必要があるのでしょうか。…どんなも
のでも宗教と名のつくものを毛嫌いするところがあります。」という人や
「信者でもない自分が、熱心な信者であるホストファミリーと一緒に教会
に行っていいのでしょうか。」と心配する人、「ホストファミリーが大変
熱心なクリスチャンで、毎週教会に行かざるを得ない状況です。はっきり
断りたいのですが、関係がギクシャクするのが恐くてなかなか切り出せま
せん。」という人もいらっしゃいます。
勿論、どの宗教を信仰するかは自由ですし、宗教そのものを信仰するもし
ないも自由でしょう。しかしこれだけ世界が狭くなり、宗教に関連した
様々な事件が起きている現代では、もう少し宗教について考えてみる必要
がありそうです。宗教を通してその国の人々の根本的な考え方を学ぶ事も
できるでしょうし、宗教について無関心なだけでなく、相手の考えを尊重
し、受け入れる気持ちを持つ事で、争いを避ける事も出来るはずです。大
切なのは、自分の意見もしっかり持った上で、相手の考えも尊重できる事
ではないでしょうか。教会に行くのをお断りする時など、自分の考えを
はっきり述べることも大切です。

インターンの方からのご意見をご紹介します。
・ ファーストバプティスト教会に熱心に通うホストマザーから「神につ
いて考えた事はあるか?誰がこの世界=宇宙=地球を造ったかを考える事
はとても大切な事。だから、あなたも考えるように。」と言われた時、正
直私は、宗教の話かー…参ったなーと思った。そこで、素直に「日本では、
一生の間の節目節目に、神社に行ったりお寺に行ったり、教会に行ったり
する。大晦日にお寺を、元旦に神社を詣でたりもする。 
個人的には誰が地球を造ったかと言う事より、その地球をどうやって危機
から救うかと言う事を考えたい。」と伝えたら、日本人の宗教観は最後ま
で納得してもらえなかったけれど、今後の地球を救うと言う点で意気投合
し、ごみ分別や地球温暖化の話題で盛り上がった。

・ 熱心なキリスト教信者のホストマザーと、信心深くないモルモン教徒の
ホストファザーは、いつも一緒でとても仲良し。日曜日の午前中だけは別
行動。二人は時々、宗教の事で口喧嘩もするけれど、信仰する宗教が違う
からと言って、仲違いするわけではないのだと実感。それまで、宗教の話
題を避けよう避けようとしていたけれど、それからは特別に信仰している
宗教がない事を素直に話せるようになり、日常の会話も積極的に出来るよ
うになった。

・元牧師のホストファザーに連れられて、日曜日のミサには毎週出席して
いた。それが苦痛だと言う事をなかなか言い出せなくて、ストレスになっ
ていた。ある時、勇気を出して「もう、教会に行きたくない。」と伝えた
ら、始めはかなりびっくりされたけれど、最終的には「もっと、早く言っ
てくれれば良かったのに。」と言ってもらえた。やっぱり素直になるのが
イチバン!と思った。

これを機会に、もう一度自分の宗教観について、じっくり考えてみては如
何でしょうか。
様々な宗教の歴史や観念を知る、或いは学ぶ事は、自分の視野を広げる上
でも大きな役割を果たしてくれるでしょう。
皆が偏見を持たず、一人の人間として誰とでも仲良く接することが出来る
といいですね。

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★ 編集後記

同時テロ事件の犠牲となられた方々のご冥福と、失われた多くの尊い命が
憎しみの種とならず、平和の種となりますよう心からお祈りいたします。

また、多くのインターンが活動を通じて蒔いてきた交流という種が、平和
の実として刈り取られる日が来るのを願ってやみません。
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■ 編集・発行:インターナショナル・インターンシップ・プログラムス
       〒113−8419 東京都文京区西片2−22−21

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